楽天とTBS

今日もなにやらニュースになっていましたが、
なにがどうしたらこういうニュースになるのかがよく理解できません。


敵対的買収、共同持ち株会社のなにがどう悪いのか・・・・・・・


まず、敵対的買収という言葉ですが、
なにやら検索してみると「アメリカでは1980年代に流行したらしい」のです。
20年も前に流行った言葉が今更日本で出るとは・・・・・・
ちなみに、日本では過去に敵対的買収が行われた例は無いらしく、ホリエモンと三木谷の二人しか実質、日本で敵対的買収をやった人間はいないということです。


さて、では「敵対的買収とは何か?」
敵対と付くくらいだから悪いことなのだろう。と、思いますか?
敵対的買収というのは、「互いの会社役員による協議を行わず、株式市場での買い付けによって株を大量取得し、会社を買収した上で利潤を得るために資産売却すること」です。


大抵の会社は役員同士が話し合うことで、経営統合、合併、買収を行うために株式を売買します。
この話し合いが行われなかったために、楽天敵対的買収をしたと言われているわけなんですが、


市場における株式の買い付けを行うだけなので違法性はありません。
三木谷が再三に渡って繰り返し口にした「株を買っただけ」ということに間違いはありません。逆に言えば、「話し合わずにただ株を買うだけ」なのが問題なわけですが・・・・・


でも、楽天は「TBSという会社自体を買収するつもりは今のところ無い」ようなので、この敵対的買収という言葉は相応しくないように思います。


日本人は話し合って分かりあうことを至上の美徳と感じるようなので、話し合いが行われなかったことに単純な嫌悪感を覚えているのでしょう。


まとめると、「株を買うことに問題は無く、ただ話し合いが不十分だったために相互理解が行われなかった」ということなのです。
話し合いって大切ですね。


ということなんですが、「では株を買っただけなんだし、仲良くやればいいんじゃない?」
そう思うわけですが問題はもう少し。


楽天側はTBSに対して「共同持ち株会社を立て、メディア力の向上を目指しましょう」と言っているわけです。


ネットとテレビが合わさる事でより強力なメディア活動が行われる。素晴らしいことです。
ですが、共同で会社をつくるというとき、その「新しい会社における力関係」はどうなるでしょう。
単純に考えれば楽天とTBSで半々、対等になるのがベストでしょう。


ですが、「楽天はTBSの筆頭株主なので経営に注文をつけられます」
つまり、「楽天のほうがTBSよりも優位」なのです。
そうなるともちろん「新しい会社の経営権はより楽天に優位になる」わけです。


ですがこれは「当たり前」です。
だって「楽天はTBSの筆頭株主」なんですから。
「優位に立って、利潤をより追求できる」のは「正当な方法で株を買い、筆頭株主となった楽天の特権」です。


結局のところ「TBSが株式を上場している限り、株を変われるのは当然」であり「楽天はただ株を買って」から「一緒に経営できる会社を立てよう」と言っているだけなのです。


ライブドアとフジの前例にあまり良い印象が無く、
TBSがなんとも微妙な表情をして、
三木谷が「株を買っちゃいけないのか」という挑発的発言をするせいで、
マスコミが悪い事のように騒いでいるだけなのです。


あなたはこの楽天の株の買いつけは悪いと思いますか?